・武漢艾可亜人材諮詢有限公司
                                                                                                                  眠れる金鉱!男性エステ産業
                                                                                                                  bi.gif <眠れる金鉱!男性エステ産業>


                                                                                                                  韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統が大統領選の前後に行った額のシワ取り手術や二重まぶた手術は中国でも広く報道された。整形の理由はいろいろ有るようだが、イメージアップが理由の1つだそうだ。

                                                                                                                  『第一印象が全てを決める』と言うと大袈裟だが、第一印象は重要である。アメリカのFederal Reserve Bank of St. Louisの研究によると、ハンサムな人は普通の人に比べ平均で5%、体格が標準の人は肥満の人より17%も収入が高いという結果がでている。
                                                                                                                  (出所:http://news.xinhuanet.com/world/2005-04/11/content_2813700.htm) 一方、中国の北京SK愛康医院、SOHU、北京FESCOが共催したネット調査“外貌と職場”の結果によると、67.35%の人が“外貌=競争力”の観点を認めていることが分かった。その内、29歳以下の若者がその大部分を占めた。
                                                                                                                  (出所:http://www.skhospital.com.cn/news/rcNews/7/view.asp?NewsID=359)
                                                                                                                  (注:上記は何れもネットからの情報)

                                                                                                                  中国の諺『女為悦己者容』(女性は愛する人のために容姿を磨く)の通り、女性のエステはれっきとした理由と存在意義があり、社会にも定着している。中国で男性エステと言うと、三、四年前は「変な人」、「怪しい人」等と思われがちであったが、そんな時代は既に終わりを迎えた。中国でも、イメージアップや健康志向、生活品質の改善の為に、SPA、スキンケア、フェイシャルケア、脱毛をする男性が増加している。男性用化粧品が徐々に浸透している中で、男性用エステ産業は、正に市場に眠れる金鉱といえそうだ。

                                                                                                                  20070920174816.JPG 【男性エステの要因】
                                                                                                                  1.生活水準アップに伴う観念の変化
                                                                                                                  収入が増え、生活に余裕ができれば、自ずと自分にとって価値のある新たな消費に目を向けるものだ。また、社会全体の生活水準が高まるなかで、中国でも、野暮で不精な男性よりも、品があり清潔で健康的なイメージの男性がより好まれる傾向にある。こうしたなかで、個人のイメージアップとリラクゼーションを図るための場所として、エステのニーズが高まりつつあるといえる。

                                                                                                                  2.仕事上にも有利
                                                                                                                  中国においても、市場経済化、経済のソフト化と競争の激化が進むなかで、一介のセールスマンにせよ、経営者にせよ、個人の営業能力が、重要になってきている。つまり、個人の資質、外見も含めた人間としての魅力が能力になってきているともいえる。上記のアメリカの研究結果にもあるとおり、外見と収入に相 関関係があるとすれば、外見でも男を磨くことが重視されつつあるのは極めて自然な流れといえる。

                                                                                                                  3.男性の生理的特徴及び生活習慣
                                                                                                                  一般的に言えば、女性より男性の毛穴は目立ち、皮脂の分泌も旺盛である。また、男性の喫煙や飲酒により、女性よりも肌荒れしやすく、生理的特徴と生活習慣から言えば、スキンケアに高いニーズがある。

                                                                                                                  【現状の問題点】
                                                                                                                  1.男性専門エステ施設の欠陥 女性向けのエステサロンの普及度合いと比べ、男性エステサロンは正に希有な存在だ。上海の場合、男性向けエステのほとんどが、女性エステサロンのスタジオ内の一室にある。

                                                                                                                  2.サービス内容及びプロ従業員の不足
                                                                                                                  先日、上海で唯一の男性専門エステサロンといわれる、上海戴維営専業男子SPA護膚中心を訪ねた。ヨーロッパ風の一戸建ての1フロアに16の個室があり、同時に19名に施術出来る。とは言え、サービス内容は、フェイシャル、ボディーマッサージ、SPA、痩身コースくらいしかない。私はオイルのボディーマッサージとフェイシャルを体験してみたが、正直レベルはそれほど高いとは思えなかった。私は会員でもないし、一見の客だったので、経験の浅いスタッフがあてがわれたのかもしれないが。

                                                                                                                  この店は会員制である為、客のほとんどが会員である。前払い式の会員カードがあれば、平均70〜80%の割引が受けられる。フェイシャルのコースは300〜500元、オイルマッサージのコースは200〜400元である。私はオイルボディーマッサージとフェイシャルを体験してみたが、会員カードがない為、1800元もかかった。尚、美容師に口頭で聴取した結果によると、現在、個室の利用率は100%近くに達するそうだ。 実際、今回事前に予約していなかったため、1時間以上も待たされた。客層は30歳前後から40歳の人がその大多数を占めるという。一人当たり一回の平均消費時間(店に滞在し、個室占用する時間)は1.5から2時間くらい、平均消費金額は650〜750元に達するそうだ。ざっと計算するとこの店(約600平米程度)で一月の売り上げは、230万元(約3,700万円)となる。

                                                                                                                  *毎月の売上予測:650元×16室×8人(一日平均)×30日=2,304,000元/月
                                                                                                                  20070920174816_1.JPG






                                                                                                                  写真:前払い式の会員カード(最低5,000元から)

                                                                                                                  【ビジネスチャンス】
                                                                                                                  中国の男性エステ産業はまだ発展段階にあると思うが、中国における男性化粧品・美容関連産業はこれから加速していくと見込まれている。化粧品産業の次に、付加価値の高い美容院、エステ産業には市場ニーズが高まり、特に男性向けエステサロンのニーズは高まると思う。 今から中国進出を検討中の関連業界の企業は、それらの付加価値の高いビジネスモデルやレベルの高いサービスを進出前から検討することをお勧めする。まだまだ競合先が少ないだけに有望な市場といえる。

                                                                                                                  ビジネスチャンスは、時事通信社が発行している時事速報上海便に連載しております。
                                                                                                                  (毎月第四金曜日に掲載)

                                                                                                                   
                                                                                                                  CMSならドリーマASP