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                                                                                                                  賀歳片(正月映画)
                                                                                                                  賀歳片(正月映画)

                                                                                                                  正月が近づくと、「賀歳片(正月映画)」が注目を集め始める。今年、注目の映画はなんといっても、張芸謀監督の「満城尽帯黄金甲」である。映画がクランクインされてからわずか3日間で興行収入は一億元(約15億元)を突破し、中国映画市場に新たな記録を作った。その他、金城武が主演する「傷城」等、数多くの映画も、この時期に上映されている。

                                                                                                                  まず、「賀歳片」市場とは何かを説明しよう。「賀歳片」という概念は未だに正確な定義がなく、20世紀90年代の初め、ジャッキー・チェンが主演した「賀歳片」という名前をつけた映画が、新年の時期に中国大陸市場に進出した。これを皮切りに、「賀歳片」が誕生した。その後、馮小剛氏が監督した「甲方乙方」「没完没了」などのいわゆる「馮氏スタイル」と呼ばれる映画も大人気になった。「賀歳片」の概念は、ユーモアがあり、ハッピーエンドの映画に限るともいわれており、新年期間中で上映される映画はすべて「賀歳片」という説もある。さらに、新年期間という概念について、旧正月期間だけという説や、クリスマスから旧正月までの期間を指すともいわれている。

                                                                                                                  一般的に言うと、映画市場にとって、新年のこの時期は夏休み期間に次ぐ、重要な時期である。この時期上映の興行収入は通常の2倍にあたる。この時期、学生達の冬休みと重なっており、一般市民の年末年始の消費指数が高まるからだ。

                                                                                                                  又、このような大きな市場に対し、投資者達がかなり熱くなっても不思議ではない。しかし、この市場において、不完全なところもまだまだある。

                                                                                                                  1997年馮小剛氏の映画が上映されて以来、「賀歳片」市場は激戦区と呼ばれる程、競争が激しい。数多くの製作会社がこの市場での高い利益を狙い、沢山の映画を発表してきた。よって、毎年、数多く発表される「賀歳片」の中には、良い作品もあるが、一部駄作も混在している。また、同じ「賀歳片」映画でも、上映収入の差が激しい。今、最も話題になっている「満城尽帯黄金甲」においても上映されて僅か3日間で収入は一億元を突破したのに比べ、収入は、僅かに1、2百万程度の「賀歳片」も少なくない。

                                                                                                                  また、今の「賀歳片」市場にとって、最も大きな問題はやはり海賊版の問題である。海賊版業者は映画上映前に、既にDVDカバーなどを印刷し、映画クランクイン後すぐ海賊版の生産を行なってしまう。中国では、海賊版に対して、未だ有効的な法律がない為、映画市場の生存は非常に厳しい状況といえる。

                                                                                                                  このように、中国の「賀歳片」市場はまだまだ未熟な市場であることなどから、映画投資者にとって、膨大な利益をもたらせると共にリスクも潜んでいるといえる。したがって、映画制作の面と政府立法の面との両方に力を入れることにより、この市場を規範化する必要があると思われる。

                                                                                                                   
                                                                                                                  CMSならドリーマASP