・武漢艾可亜人材諮詢有限公司
                                                                                                                  1. 9月3日の閲兵式について 2. 北京での見たこと聞いたこと
                                                                                                                  1. 9月3日の閲兵式について

                                                                                                                  i 一昨日北京で香港フェニックステレビの時事討論番組「一虎一坐談」の収録をしてまいりました。
                                                                                                                  その印象をみなさんと共有したいと思います。

                                                                                                                  主題は、9月3日の閲兵式。
                                                                                                                  以下の記事の通り安倍首相の3日の訪中が濃厚のようですので、日本人の私も呼ばれたようです。
                                                                                                                  http://news.yahoo.co.jp/pickup/6171116

                                                                                                                  私以外は、退役空軍将軍、中国の軍事評論家、台湾の軍事評論家、中国のロシア関係専門家、韓国の国際関係の専門家でした。

                                                                                                                  控え室ですでに顔見知りなった退役将軍と話をしました。
                                                                                                                  安倍首相の70年講話どう思いますかと聞きましたら、「安倍はうまく誤魔化したな、
                                                                                                                  自分では謝罪をせずに、きっと後ろに智慧ものがついている。」と、皮肉りながらもある意味評価してました。

                                                                                                                  私は軍事関係には全く通じないので、本番では、何を話したらいいのかと思っておりましたが、いきなり安倍訪中の話になりました。
                                                                                                                  上記の記事をキャスターが引用して、9月3日の午後に訪中することが決まっているかのよう前提で話が進みました。
                                                                                                                  おそらく中国側はそのような理解なのだと思います。

                                                                                                                  最初に私の意見が求められましたので、以下のように回答しました。

                                                                                                                  「閲兵式には参加しないと思う。
                                                                                                                  中国脅威論が安保法案を正当化するための一つの材料になっているので、脅威論を言いながら、閲兵式に参加するのは筋が通らないと思う。
                                                                                                                  3日の午後に来るのであれば、9月の他の日に来るより意味があると思う。
                                                                                                                  抗日の戦勝記念という日本にとっては居心地の悪い局面でも、中国にっては晴れがましいばであり、他の首脳に会えるチャンスもあるので。
                                                                                                                  日本の経済界は、日中関係の安定化を望んでいるので、そういう声も後押しになっているのだと思う。
                                                                                                                  日中関係は最悪の時期を経て、少しずつ正常化していると理解している。」

                                                                                                                  退役将軍が安倍首相の後ろに智慧者の顧問がついているという話がついているという話を本番でも話したので、
                                                                                                                  キャスターが高田なら何をアドバイスするかという質問がありましたので、

                                                                                                                  「本当に訪中したら、中国首脳と会談をして、嘘でもいいから暗黙の了解でもあるふりをして、
                                                                                                                  米国を牽制して、もう少し日本が中国と自由に交渉できる余地を作ってもらいたい」と答えましたが、うまく伝わったかどうか。

                                                                                                                  素人なりに日米関係を見ていると、中国の脅威から米国が日本を守る代わりに、
                                                                                                                  日本はTPPなど他の分野で譲歩しているような印象を持っていますので。

                                                                                                                  面白かったのは、韓国の専門家の話です。

                                                                                                                  朴大統領がくるかどうか五分五分だそうです(昨日の午前中訪中を表明しましたが。)。
                                                                                                                  韓国の親米保守派が反対しているそうです。経済的には中国市場に頼っている部分が多いので経済的には来たいみたいです。
                                                                                                                  米国との関係についてはなにか言いにくそうな感じでした。色々と駆け引きのあることでしょう。

                                                                                                                  金正恩が来るかどうかについては、多分来ないという声が多かったです。

                                                                                                                  欧州の首脳たちが来ない点についても、議論がなされましたが、なぜこないか合理的な説明をするひとはだれもいませんでした。
                                                                                                                  私は、この前のAIIBの問題で経済界の意見が通り、米国の面子を潰したところもありましたし、さすがNATOの手前、軍事関係で一線を画したのではと思いましたが、意見を挟むタイミングを逸しました。
                                                                                                                  少なくともイギリスは来るべきであろうとの声が強かったです。歴史的に見て欧州の戦勝国側としてまた違った見方があるのではと思いましたが、
                                                                                                                  とてもセンシティブな問題なので、発言しませんでした。

                                                                                                                  ロシアとの親密化については軍事同盟までには発展しないという意見が大勢でした。

                                                                                                                  最後に、意見を求められたので、以下の通り私の考えを表明しました。

                                                                                                                  「反ファシズム、抗日戦勝記念の催しなので、日本人としては微妙な感覚であるが、
                                                                                                                  日中国交回復をして、ここまで経済関係が深まっている中で、避けては通れない問題なので、
                                                                                                                  多くの日本人にも勇気を持ってこの問題に正面から対峙してもらいたいと考えている。
                                                                                                                  閲兵式の参加に対する各国の対応を本日みなさんと議論して複雑な国際関係を垣間見ることができ大変参考になった。」

                                                                                                                  閲兵式についてはどのようにあるべきかとの質問に対しては、
                                                                                                                  専門家たちは、前回の閲兵式でお披露目しなかったなんとかという飛行機を出して欲しいとか、随分と専門的な意見を色々言ってましたが、
                                                                                                                  私は、半分おとぼけで、「日本の庶民がみて怖がらないような形でやって欲しい」といってちょっとうけました。
                                                                                                                  キャスターは物分かりのいいひとで、「中国脅威論」を増幅させないためにねと、補足の言葉を足してくれました。そうしましたら退役将軍が、
                                                                                                                  中国の軍備は他国の庶民を怖がらせるためにあるのではなく、国家の防衛と平和のためにあるのだということを言っておりました。


                                                                                                                  2. 北京での見たこと聞いたこと

                                                                                                                  (1)空港からのタクシーの運転手に閲兵式についてはどう思うか聞きました。一言「また金の無駄使いをして。
                                                                                                                  彼らの自己満足では」と厳しい意見でした。その後、天津の爆発の問題を引き合いに官僚が如何に腐敗しているかという話を長々と聞かされました。

                                                                                                                  (2)友人のオフィスでお茶していて出会った香港から来た会計士によると、香港でも日本に買い物とグルメ旅行に行くのが流行っているそうでした。
                                                                                                                  日本の人気ブランドを香港で買うと高いし、品目もすくないので、香港で売っていないのを日本で買ってで着るのがオシャレだそうです。
                                                                                                                  爆買いは、大陸の中国人だけではなかったのですね。

                                                                                                                  (3)夜の会食で出会った、欧州のトラック、建機メーカの人によると、トラック、建機とも今年は厳しいが、輸入トラックは順調と。
                                                                                                                  とはいっても、年間1000台くらいなので、大した売り上げにはならないが、民営企業の物流会社のオーナーが2台、3台と買って行くとのこと。
                                                                                                                  Eコマース用の高速物流や、長距離のピストン輸送に使われると。建機は、内資企業の三一も国内は厳しいが東南アジアとアフリカ向けの輸出は堅調とのこと。

                                                                                                                  (4)また、たまたま同席した、商務部関係者によると、TPPは、日本が入って一旦体制が固まった後で、中国が参加交渉に加わる可能性があるとみているとのこと。
                                                                                                                  将来中国が参加する準備があることは意外でした。


                                                                                                                   
                                                                                                                  CMSならドリーマASP