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最近、中国でメジャーデビューを果たした19歳のジャズシンガーが話題を呼んでいる。CDの売上げの出足も好調で、週間ネットランキングではトップの売れ行きだ。
JOANNA WANG（王若琳 http://ent.sina.com.cn/f/y/JoannaBeijing/）、台湾出身、アメリカ育ちの彼女は、中国での有名な台湾の音楽ロデューサー王治平の娘としても知られる。Joannaは、アメリカで幼いころから様々な言語、各種のジャンルの音楽に親しみ、その才能が磨かれてきたようだ。
JOANNA WANGは、初のアルバム《Start From Here》の発表にあわせて、4月に上海、北京のライブハウスでお披露目会を行った。その反応は主催者の予想を大幅に超え、ネットで彼女の評判と歌声を聞いた数百名のファンが押し寄せ、会場に入りきれないファンもあったほど。現地では、すっきりして精致な音楽、温かみでやさしく質感の歌声との評価で、なぜか「中国の小野リサ」と言われている。小野リサはボサノバであるが、ともにジャズ系列の音楽でその軽く心地よいサウンドからそのようにいわれているのであろうか。
これまで中国でデビューする台湾、香港を含めて中国人歌手は、基本的には大衆受けするポップミュージックが主流で、本格的なジャズシンガーとしてメジャーデビューしたのはおそらく彼女が始めてだ。日本では、中国重慶出身で、ニューヨークで活躍中のジャズシンガー、Bei Shu（http://www.hmv.co.jp/news/article/701050136）が比較的知られているが、中国本土では本格的なセールス活動はしていない。実際、両者の歌声を聞いてみると、JOANNA WANGはより大衆受けしそうな軽く明るい歌声に対し、Bei Shuはやや渋みの聞いた玄人受けしそうな歌声ともいえる。 ジャズシンガー、JOANNA WANGのデビューとその人気は、まだまだ緒に就いたばかりで、これから本当のウェーブになるかはまだまだ様子を見ないといけないが、中国の広い若者の層に受け入れられる新しいジャンルの歌手として注目すべき存在であることは確か。このジャンル、中国のこれまでのジャズファンの層から予想すると、マーケティング的には、おそらく、大学生や、学歴、収入とも比較的高いレベルにある中国のホワイトカラー層がターゲットになるものと思われる。こうした層をターゲットとする日本のメーカーも一応留意しておいたほうが分野かもしれない。 最後に、中国におけるジャズライフがどれだけ浸透しているかを見る上で参考になると思われるので、上海の街角のジャズスポットを紹介してみたい。上海といえば、和平飯店の老年ジャズバンドが有名であったが、ここは主に観光客用のスポットで、地元の若者や上海在中の外国人たちは、新しきできたジャズ専門のライブハウスにいってジャズを聴くのが定着している。 例えば、JZ CLUB(http://www.jzclub.cn/)がある。 上海復興路の洋館を利用したラブハウス。開業してからまだ3年だが、上海でジャズの生演奏と言えばまずここが上げられる。オーナーは、有名なベースの弾き手で、ここに来る顧客はその周辺の業界人と、すべてジャズとブルースを純粋に味わう人たちのようだ。上海在住のジャズの演奏家が出演を終えた後、ここに集まり、余興で舞台に上がってちょっと演奏することもあるとのこと。演奏が開始するのは10時以降だけと中国の若者と外国人でいつも盛り上がっている。
その他、興味のある方は、以下のネットでよく紹介されている。ゴールデンウィーク、上海でジャズクラブをはしごするのも悪くないかも。 http://www.shwalker.com/shanghai/contents/special/200611/index1.html |
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